COMMITTED
こだわり
生革づくり
遥か昔「皮を鞣す」という技術を知らない人類は、動物の皮を利用する際、皮が腐る前に土中に埋めたり、乾燥の途中で揉んだり石や骨などで叩き柔らかくしていたのではないか?と言われていますが、この時代の革として確認できる遺物が存在しないため正確な情報は残っていません。
人類が「鞣し」に似た処理をし始めたのは紀元前8000年頃、魚を燻製することで長持ちする方法を知り、また脂が多いと皮が柔らかくなることを知った頃ではないかと言われています。
これが新石器時代になる紀元前3000年頃、磨製石器や土器が作られる時代になってからは、樹皮や葉を使ったタンニン鞣しがエジプトや西南アジアで始まったとされています。
革づくりの歴史は長く、人類が原始的な革づくりを始め、現代の化学による製革に至るまでには長い歴史があり、時代によって革の性質は異なります。
例えると、平安時代の小鼓や鎌倉時代の太鼓などは、その時代背景により、採取できる革も音色も異なったものだったことは用意に推測できます。
現代では薬品とドラムを使い水洗い、脱毛等を行いますが、昔は市川という河川で「姫路革」は作られていました。
大太鼓用の丸革は
2m〜×2.5m程度の大きなサイズです。
ドラムと薬品を用いた現代製法
守る勇気と変える勇気。
温故知新の精神で
あらゆる革づくりにお応えします。
革づくりでよく語られるのが「鞣し(なめし)」という工程です。
動物の「皮」を植物由来のタンニンや化学薬品のクロムで鞣し、「革」へと変化させるわけですが、太鼓などは鞣された革ではなく、生の皮と書いて「生皮(きがわ)」を用います。
弊社ではこの生皮を軸にお客様のご要望に応じた革づくりでお応えしております。
膠(にかわ)づくり
大﨑商店では、和太鼓に使用する皮の原点について調べていきました。その中で姫路を流れる市川に皮をつけて脱毛をする古典的な製造に行きつきました。その他にもいくつかの伝統製法があることも学びました。姫路での伝統産業で作られる皮は、白なめしがわ、和太鼓の皮、甲冑に使用する皮、その他武具に関係する皮、その皮くずを使った膠等がありました。2012年頃姫路の三千本膠の製造中止になり北田先生を中心に膠 研が立ち上がりました。その勉強会の中で、無添加の膠つくりについての重要性を知りました。
これらの事から市川での川漬け皮の脱毛から出来る皮の真皮層を煮出す事で抽出した液を冷やしゼリー状になった者を乾燥したものが和膠というものです。
写真上が牛、下側が鹿から作った膠
非常に透明度の高い膠
時代を超える伝統産業
日本最大の皮革産地で
産まれた膠(にかわ)づくり
ゼラチンは動物の皮膚や骨、腱などの結合組織であるコラーゲンを煮出したもので、食用、医療用、工業用とその用途も幅広く活躍しています。そのゼラチンを主成分とする接着剤、分散剤(界面活性剤)を膠といいます。
大﨑商店もゼラチン原料商として始まりました。